ソニーの有機ELテレビ「A1シリーズ」を壁掛けして分かったこと
今回は、ソニーから2017年6月10日に発売された有機ELテレビ「A1シリーズ」の65V型を壁掛けしてみました。
A1シリーズ
>>ソニーストア「A1シリーズ」製品情報ページ
発売前の情報は、テーブルトップスタイルだと有機ELディスプレイを背面スタンドによって設置するというイメージですが、壁掛けした場合はどうなるのか?個人的にはすごく気になるところでした。
最近は、テレビの壁掛けをする方も増えてきていますから、有機ELテレビの壁掛けについて気になっている方も多いと思います。
特に映画をよく見る方はシアタールームを意識した壁掛けにしてみるのも有りですね。
あとA1シリーズは、ディスプレイのベゼル(額縁)をできる限り細めることで映像への没入感をすごく高めているモデルです。
そういったモデルを壁掛けにすることで、より得られる満足度はかなり高いものになっていきます。
と言っても、あまり馴染みのない壁掛けにするということは中々イメージできないと思いますので、今回は、ソニーの有機ELテレビ「A1シリーズ」を壁掛けしてみて分かったことをまとめてみました。
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目次
有機ELテレビ「A1シリーズ」の壁掛け前に気になったこと
壁掛け時の背面スタンドについて
まず、有機ELテレビ「A1シリーズ」を壁掛けするときに、ふと気になったことは、「背面スタンドはどうなるのか?」ということです。
ソニーの有機ELテレビ「A1シリーズ」には、有機ELディスプレイとそれを支える背面スタンドの組み合わせで仕上がっています。
A1シリーズの背面スタンドには、サブウーファーや地デジアンテナなどの入力系統を装備しているので、壁掛けのときに外すという選択肢はありませんでした。
壁掛けの時には、背面スタンドは完全に閉じて壁掛けといった流れになります。
ここで感じたことは「背面スタンドの分まで奥行を持ってしまうのでは?」ということです。
従来のブラビアを壁掛けした場合、薄型モデル(奥行の少ない)の方が壁と密着して設置できるので、見栄えがすごく美しいんです。
(絵画のようなイメージです)
つまり、「壁掛け後の見た目」という点を意識するならば、薄型モデル(奥行の少ない)を選択することが重要にもなってきます。
A1シリーズでは、有機ELディスプレイ自体は非常に薄いのですが、背面スタンドが少し厚く設計されています。
(サブウーファーなどが搭載されているので仕方ないですが)
A1シリーズを壁掛け前にイメージできることは、「壁掛け後は、背面スタンドの影響で画面が出っ張るのでは?」と個人的に感じました。
ただし「壁掛けする」ということで得られる恩恵は、見栄えだけではありません。
A1シリーズが持つ音質の良さや、映像の美しさを重視して選んだとしても、壁掛けすることで得られるメリットは多くあると思います。
壁掛け時の音質について
A1シリーズを壁掛けにして、A1シリーズ特有のアコースティックサーフェースによる音の伝わり方についても検討してみました。
A1シリーズは、画面が振動して音を伝える方式の「アコースティックサーフェース」となっています。
テーブルトップ設置した場合は、背面スタンドの関係上で画面が若干上を向いています。
なので、テレビボードがあまり高い位置にあると、視聴位置によっては音質が下がってしまう場合があります。
「ソファーに座らずにソファーを背もたれにして座っちゃう」は、あるあるだと思うのですが(笑)、そういったシチュエーションを考えると、A1シリーズを通常設置する場合はテレビボードの高さには気を付けたほうが良いかもしれませんね。
実際に体感で気付けることはそこまで無いかもしれませんが、真正面から音が伝わってくる壁掛け設置の方が、なんか良い気分になれます。
実際に壁掛けしてみた
A1シリーズの裏面です。
取り付け金具は、背面スタンドに取り付けていきます。
A1シリーズもVESA規格にのっとり、取り付け金具は汎用性の高いものを使うことが可能でした。
汎用性の高い金具では、今回使用した金具よりも角度調節の自由度が高くなります。
今回は壁側の取り付け金具には一文字のタイプを用意して、背面スタンドに取り付けたプーリーを金具のレールに、はめ込んでいます。
A1シリーズの背面スタンドのロックです。
テーブルトップの場合、ここを押して背面スタンドの角度を調節できます。
背面スタンドは動かないようにロックが掛けられる仕組みになっているので、ディスプレイと背面スタンドの間でパタつきは起きません。
かなりガッチリと壁掛けできるようになっていました。
A1シリーズ壁掛け後の写真
カトーデンキ内に展示されている「A1シリーズ」です。
施工後はこういったイメージになります。
気になっていた背面スタンドによる奥行は多少感じるものの、斜めから見たときには有機ELディスプレイ自体の薄さも強調されています。
壁は補強されているので、ジャストップ工法は使用せずに壁掛け金具をそのまま取り付けて施工しています。
補強されていない壁へは、ジャストップ工法を使うことで壁掛けすることが可能です。
壁掛けにおいて背面スタンドの個人的な考察
先ほど話したように少しだけ奥行が出てしまうのは、背面スタンドによるものです。
奥行がほとんどないモデルと比べてしまうと、どうしても壁との一体感を感じにくくなるので、見栄えで劣ってしまうと個人的には思います。
ちなみに、2017年春モデルのそれぞれが持つ奥行は以下の通りです。
シリーズ名 画面サイズ(型番) |
本体奥行 | レビュー | ソニーストア |
---|---|---|---|
有機EL A1シリーズ ・77V型(KJ-77A1) ・65V型(KJ-65A1) ・55V型(KJ-55A1) |
9.9cm(77V型) 8.6cm(65V型/55V型共通) |
A1シリーズレビュー | ソニーストア |
Z9Dシリーズ ・100V型(KJ-100Z9D) ・75V型(KJ-75Z9D) ・65V型(KJ-65Z9D) |
9.8cm(100V型) 7.8cm(75V型/65V型共通) |
Z9Dシリーズレビュー | ソニーストア |
X9500Eシリーズ ・65V型(KJ-65X9500E) ・55V型(KJ-55X9500E) |
12.7cm(65V型/55V型共通) | X9500Eシリーズレビュー | ソニーストア |
X9000Eシリーズ ・65V型(KJ-65X9000E) ・55V型(KJ-55X9000E) ・49V型(KJ-49X9000E) |
6.0cm(65V型/55V型共通) 6.2cm(49V型) |
X9000Eシリーズレビュー | ソニーストア |
X8500Eシリーズ ・75V型(KJ-75X8500E) ・65V型(KJ-65X8500E) ・55V型(KJ-55X8500E) |
5.3cm(75V型) 4.4cm(65V型) 5.7cm(55V型) |
X8500Eシリーズレビュー | ソニーストア |
X8000Eシリーズ ・49V型(KJ-49X8000E) ・43V型(KJ-43X8000E) |
5.7cm(49V型/43V型共通) | X8000Eシリーズレビュー | ソニーストア |
A1シリーズは、背面スタンド込みで「8.6cm」。他のモデルと比べて、奥行があるのが分かります。
ただし、サブウーファーや入力系統が搭載されていることを考慮すれば、かなりスリムに設計はされていると思います。
仮に有機ELテレビのディスプレイだけを壁掛けできたとしても、入力系統部分やスピーカー部分などを同時に壁掛けしなくてはなりません。
その分スペースを取ってしまって、逆にスッキリとしない雰囲気になってしまうかもしれません。
そういったところで言えば、A1シリーズは背面スタンドによって壁掛けするだけで「アコースティックサーフェース」による広がりのある高音質と、サブウーファーによる心地よい重低音も付いていると考えればすごく魅力的です。
サブウーファーに関しては、テレビと壁の間にちょうどよく金具が隙間を作ってくれるので音の広がりを妨げにはなりません。
テレビ周辺がスッキリとした環境で、有機ELディスプレイの高画質と高音質を楽しむことができるのは最高です。
A1シリーズの壁掛けはこんな方にピッタリ
有機ELテレビ「A1シリーズ」で、以下のことに注目しているなら壁掛けにトライしてみるのも良いと思います。
- 映画を見るのが好きで、有機ELテレビの高コントラスト(特に黒の表現力)にすごい魅力を感じる
- テレビだけの壁掛けで音質もこだわりたい(別途でスピーカー壁掛けなどを考えていない)
- 新しいものが好きで、有機ELテレビに魅力を感じている
1.映画を見るのが好きで、有機ELテレビの持つ高コントラスト(特に黒の表現力)がすごく魅力的
さまざまな映像コンテンツを見る中で「映画」が好きな方なら、高コントラストを持つ有機ELに目がいかないはずが無い!と思います。
そんな方ならA1シリーズをベースにして、シアタールームを設けてしまうのも有りですよね。
シアタールームの高級感を出したり、高い満足感を得られたりできる理由の中にも「壁掛け」は含まれていると思います。
2.テレビだけの壁掛けで音質もこだわりたい(別途でスピーカー壁掛けなどを考えていない)
A1シリーズには、画面を通じて音を出力する「アコースティックサーフェース」が搭載されています。
画面と一体のようなイメージなので、壁掛けにしても変わることはありませんよね。
それは、ブラビアのX9500Eシリーズにも同様のことが言えます。
A1シリーズやX9500Eシリーズでは、ある程度の奥行がありますが、本体を壁掛けするだけで高音質を楽しめるモデルです。
一方の薄型モデルでは、奥行がなくてさっぱりした印象ですが、高音質を楽しむならサウンドバーを同時に取り付けたりしなければなりません。
もちろんサウンドバーも別に壁掛けする必要が出てきます。
テレビだけの壁掛けを考えている方には、A1シリーズやX9500Eシリーズは魅力的です。
3.新しいものが好きで、有機ELテレビに魅力を感じている
今回ソニーから満を持して発売された有機ELテレビ「A1シリーズ」ですが、もちろん待ちに待った方もいるはずですよね。
めちゃくちゃA1シリーズを欲しかった方なら、せっかくなので設置も壁掛けにして、映像美に浸るのも良いのではないでしょうか。
まとめ
壁掛けの施工内容については今までのブラビアと変わりませんでした。
取り付け金具も壁掛けする環境によって選択すると良いと思います。
有機ELテレビは、ディスプレイが非常に薄く設計されているので、注意点として壁に掛けるときに本体がねじらないように施工しました。
A1シリーズはソニーストアや家電量販店に行っても、スタンドによるテーブルトップでの設置ばかりで壁掛けにしてあるところって中々ないんですよね。
今回A1シリーズを壁掛けにしてみて個人的には「壁掛けにすると、より良い」と感じました。
それは、今まで話してきた色々な要素から感じることも出来ましたし、「あの有機ELテレビを壁掛けする」ということ自体で胸がときめいたりもすると思います。
ソニーから4K有機ELテレビが登場!ブラビア「A1シリーズ」レビュー【2017年春モデルブラビア】
テレビの壁掛けに挑戦する場合に気をつけたいこと~壁の材質・強度編~
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2017/07/15