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SONYブラビア55インチのラインナップを比較!(2015年春モデルver)

ソニーは、液晶テレビブラビアに関して高付加価値戦略をとっているため、比較的大型な55インチの機種のラインナップが豊富になっています。

型番を書くと、KJ-55X9300C、KJ-55X8500C、KDL-55W950B、KDL-55W920Aの4機種があります。

今回は、上記4機種を比較検討していきます。

価格を比べてみる

型番 ソニーストア価格
KJ-55X9300C 399880円+税
KJ-55X8500C 299880円+税
KDL-55W950B 179880円+税
KDL-55W920A 169880円+税

いきなり価格の比較から入りましたが、初めに価格差を頭に入れておくと、機能の取捨選択がしやすいと思います。

KJ-55X9300Cなどはそれなりの金額がするので、初めから選択肢から外してしまいがちですが、検討段階では比較対象にいれてあげてください。

というのは、本当に欲しくなったら意外と買えるものだからです。

どうでもいい話ですが、以前、12万円の予算で21万円の自転車を買ったことがあります!大幅オーバーでした(笑)

価格差に納得できれば、お金は出るものです。
もちろん、納得できない高い製品を買う必要はありません。

4機種の概要と位置関係

ブラビアをチェックしてくださっている方には当たり前かもしれませんが、4機種の製品のポジションやそれぞれどんな機種なのかを紹介します。

やはり、製品のポジションなどを把握していたほうが、比較検討が楽になります。

W920Aシリーズ

w920A
2014年春のフルハイビジョンのブラビアです。
2015年春も現役続行なのですが、やはりこの機種だけの4倍速パネルが人気が続いている理由のひとつと言えます。

高精細かつ色彩豊かで速い動きも滑らか!ブラビアW920Aシリーズ

W950Bシリーズ

W950B
2015年2月に登場したフルハイビジョンのブラビアです。

2014年モデルに画質だけでなく音にも力を入れたX9200Bシリーズというブラビアがあります。
X9200Bシリーズのヒットを受けて、フルハイビジョンモデルにも音を重視した機種が登場しました。

それが、W950Bシリーズです。

2015年2月28日発売「KDL-55W950B」の概要(W900Bシリーズとの違い)

X8500Cシリーズ

X8500C-top
2015年春モデルの4Kブラビアです。
上位互換機種として、X9300Cシリーズ、X9400Cシリーズがあります。

デザインから考えると、W870Cシリーズの上位互換モデルとして作られたとも考えられます。

2015年春モデルから搭載されている4K高画質プロセッサー「X1」が効いてます。

4Kチューナー内蔵ブラビアX8500Cシリーズのレビュー

X9300Cシリーズ

X9300C-top
2015年春モデルの4Kブラビアです。

評価の高かったX9200Bシリーズの後継機に当たるのがX9300Cシリーズです。

画質面は4K高画質プロセッサー「X1」
音質面はスピーカーの強化やハイレゾ音源に対応するなど、正統進化しています。

液晶テレビなのに高音質!4KブラビアX9300Cシリーズのレビュー

画質面

画質の比較ポイントは、解像度に注目が集まりがちです。

もちろん、解像度も重要ですが、他にも色域やコントラストも注目したいポイントです。

簡単に説明すると色域は、使える色の数。
コントラストは明暗の差です。

明暗の差は、テレビが正しい色を表現できるかと関係してきます。

順番に比較していきます。

解像度

KJ-55X9300C、KJ-55X8500Cは4Kテレビになります。

KDL-55W950B、KDL-55W920Aはフルハイビジョンテレビになります。

4Kテレビの画はフルハイビジョンテレビの約4倍の点で構成されています。

4Kテレビは3840×2160(約827万)です。
フルハイビジョンテレビは1920×1080(約207万)です。

つまり、4Kテレビのほうが高精細な映像になります。

4Kテレビについては以下の記事で詳しく説明しています。

4Kテレビかフルハイビジョンテレビのどちらを買うか?
4Kテレビって何が違うの?4Kの魅力とは
4Kテレビ本放送が始まっていないのに、4Kテレビが買われる理由

X-Reality Pro

地上デジタル放送は1440×1080という解像度で放送されています。
そのため、そのまま映し出すと、ブラビアの能力が生かしきれません。

ブラビアには、映像を高精細にする技術が搭載されています。
X-Reality Proです。

4k-x-reality-pro

4KブラビアのKJ-55X9300C、KJ-55X8500Cには、4K用の「4K X-Reality Pro」が搭載されています。

4K画質ではない映像を4K相当にアップグレードしてくれます。

x-reality-x1

また、2015年モデルから搭載されている4K高画質プロセッサー「X1」の効果で、アップグレードの精度が上がりました。

フルハイビジョンモデルのKDL-55W950B、KDL-55W920Aには、フルハイビジョン向けの「X-Reality Pro」が搭載されています。
フルハイビジョン以下の画質の映像をフルハイビジョン相当に変換してくれます。

色域

triluminos
KJ-55X9300C、KJ-55X8500C、KDL-55W950B、KDL-55W920Aのすべての機種にトリルミナスディスプレイが搭載されています。

なので、違いがないように感じてしまうかもしれませんが、2015年モデルのKJ-55X9300C、KJ-55X8500Cには、4K高画質プロセッサー「X1」が搭載されています。

triluminos-x1

「X1」は司令塔のような存在で、それぞれのパーツの能力をより引き出してくれます。

なので、色域については、KJ-55X9300C、KJ-55X8500Cが優れていると言えます。

コントラスト

コントラストを向上するための機能やパーツは

高輝度技術
LEDバックライト
パネル

と種類が多いです。
このことからも、コントラストがいかに大事な部分かわかると思います。

高輝度技術

X-tended-dynamic-range

ブラビアの高輝度技術には、X-tended Dynamic Rangeと名付けられています。

明るい部分をより明るく、暗い部分は暗くするという技術です。

言葉で読むと当たり前のことで、簡単なことのように思えるかもしれませんが、実は大変なことなんです。

というのも、液晶テレビは、液晶に光を当てることで、色を表現しています。

光を当てるということは、やりすぎると白っぽくなってしまいます。

特に黒色は注目ポイントです。

店頭のデモ映像が、ライブハウスのコンサート映像だったりするのは、黒色が確認できるような構成にするためでもあります。

コントラストが優れている機種では、暗い部分の人影の輪郭がわかったりしますが、コントラストが苦手が機種はほぼ真っ黒になってしまったりします。

やはり、X-tended Dynamic Rangeが搭載されているかどうかでは、違いがあります。

KJ-55X9300C、KDL-55W950Bの2機種に搭載されています。

ただ、4K高画質プロセッサー「X1」の効果で、高輝度技術が搭載されていない機種の中ではKJ-55X8500Cのコントラストが改善されています。

LEDバックライト

edge-led

X-tended Dynamic Rangeと関連するのがLEDバックライトの仕組みです。

KJ-55X9300C、KDL-55W950B、KDL-55W920Aに搭載されているバックライトは、エッジ型LED部分駆動と呼ばれるタイプのもので、KJ-55X8500Cなどに搭載されている通常のLEDバックライトよりも優れています。

液晶パネルの特定の部分のバックライトをオンにしたりオフにしたりと制御できるようになっています。

オンオフだけでなく、電流量を変えることで明るさを調整出来るようにする技術が、先ほど紹介したX-tended Dynamic Rangeになります。

ブラビアのLEDバックライトの違いについて
LEDバックライトの違いについて解説した記事です。

高画質パネル

KDL-55W920Aには、クリアブラックパネル。
KJ-55X9300C、KDL-55W950Bには、オプティコントラストパネルが使われています。

clearblackpanel

液晶テレビは、液晶の後ろから光を当てて画を表示しているわけなので、前から光(部屋の明かりなど)が当たると、色合いが白っぽく見えることがあります。
白ぼやけと言います。

白ぼやけを抑えるため、表面を平たくなめらかにしたパネルが、クリアブラックパネルになります。

表面をより平らにしたことで、パネル表面で反射した光が拡散しにくくなったのと、テレビからの映像光が届きやすくなったことで、

白ぼやけなども抑えられ、高コントラストな映像を実現しています。

opti-contrast-panel

オプティコントラストパネルは、コントラストを最適化(optimized)するパネルという意味です。

オプティコントラストパネルは、クリアブラックパネルの効果に加えて、フレームと画面の段差がないことや、外からの光の反射をより抑える効果があります。

倍速駆動パネル

通常のテレビ放送は、1秒に60コマの画を表示することで、画を動かしています。
パラパラ漫画と同じ原理です。

パラパラ漫画を描いたことのある人ならわかると思いますが、ページ数の多い教科書(教科書に書くなよ)のほうが、コマ数が多くなってよりなめらかなアニメーションをつくることができます。

KJ-55X9300C、KDL-55W950Bには倍速駆動パネル。
KDL-55W920Aには4倍速駆動パネルが搭載されています。

2x-panel

倍速駆動パネルは、通常のテレビ放送に、映像を新規に加えて、コマ数を増やす機能です。

結果として、1秒間に120コマの映像になります。

KDL-55W920Aに搭載されている4倍速駆動パネルは、さらにコマを追加することで1秒間に240コマの映像となります。

ニュースやトーク番組にはあまり必要ない機能ですが、スポーツなどの動きがある映像や、もともとのコマ数が少ないアニメに効果を発揮します。

音質

液晶テレビというと、画質の比較がメインになりがちですが、最近のソニーのブラビアは音にも力を入れています。

ソニーがオーディオ機器でつちかった技術がどんどんブラビアに流用されています。

映像の迫力という点で考えると、音って大事だと思いませんか?

ブラビアを検討されているなら「音」はぜひ注目してほしいポイントです。

スピーカー

音の比較を考えると、真っ先に浮かぶのはスピーカーだと思います。

搭載されているスピーカーの性能を上から順にならべると、下のようになります。
KJ-55X9300C
磁性流体スピーカー、6個のスピーカー

KDL-55W950B
ロングダクトスピーカー、4個のスピーカー

KDL-55W920A
ロングダクトスピーカー、2個のスピーカー

KJ-55X8500C
バスレフ型スピーカー、2個のスピーカー

磁性流体スピーカー

X9300Cスピーカー
KJ-55X9300Cに搭載されている磁性流体スピーカーは、機械部分を液体磁石で代用することで、音のゆがみやひずみの原因となる2次音圧が発生しない仕組みになっています。

そのため、中高域で伸びがあり、低音でも瞬発力のある音を聴く事ができます。

ロングダクトスピーカー

longduct
KDL-55W950BとKDL-55W920Aに搭載されているスピーカーです。

長いダクトを通すことで、音を共鳴させて増幅させる仕組みです。
トロンボーンと同じですね。

主に中低音域が増幅されます。

おおまかに言うと、バックロードホーン型スピーカーに分類されると思います。

バスレフ型スピーカー

bassreflex
KJ-55X8500Cに搭載されているスピーカーです。

ヘルツホルム共鳴という原理で音を増幅しています(ビンに口を近づけて息を吹くと「ボー」っと鳴るアレです)。

バスレフ型スピーカーは一般的に低音域に強いです。

ハイレゾ対応

KJ-55X9300Cのみ、ハイレゾ音源に対応しています。

ハイレゾ音源は、CD音源を上回るデータ量を持つ音源のことを言います。
つまり、かなり高音質っていうことです(笑)

実は、家庭向けのテレビがハイレゾに対応するのは、ちょっとすごいことなんです。
もちろん業界初です。

業界の指針(BT.2020)では、ハイレゾ対応を目指していく流れになっています。

ハイレゾ音源がないと意味がないように思うかもしれませんが、将来的に増えていくことが予想されますし、次に紹介する機能「DSEE」によって、ハイレゾではない音も、ハイレゾ相当にアップスケーリングされ、高音質で楽しめます。

音源を高音質にする機能

dseehx

テレビ放送などのデータは、そのまま送信すると大きいため圧縮されています。

DSEEとDSEE HXは、圧縮された音源などを復元、補間し、音質を高める機能です。

DSEEは48kHz/24bit、DSEE HXは96kHz/24bitにアップスケーリングします。

ちなみに、CD音源は、44.1kHz/16bitです。

KJ-55X8500CにはDSEE。
KJ-55X9300CにはDSEE HXが搭載されています。

使い勝手

Android OS搭載

DSC09667
KJ-55X9300C、KJ-55X8500Cには、基本ソフトとして、Androidを採用しています。

Androidを搭載したことで、XperiaやiPhone、その他のAndroid搭載端末との連携が強化され、音声検索も利用できるようになりました。

まだ、Android TV向けのアプリは少ないですが、今後、利用できるアプリも増えていくことが想定されます。

Androidの難点を上げると、ソニー独自OSの機種と比べて、電源のON/OFFやチャンネル切り替えが若干遅くなったように思います。

ただ、音声検索の精度はなかなか素晴らしく、便利です。

まとめ

それぞれの項目に点をつけて表にしてみました。

項目 X9300C X8500C W950B W920A
解像度 10 10 5 5
高精細化 10 10 5 5
色域 10 10 7 7
高輝度技術 8 2 7 4
バックライト 7 1 7 7
駆動パネル 5 5 5 10
スピーカー 10 2 6 4
ハイレゾ 10 1 1 1
高音質化 10 7 1 1
その他 6 6 5 5
合計 86 55 50 50

液晶パネルの評価は高輝度技術に含めました。
その他は、Androidや使い勝手の評価を含んでいます。

あとは、4K高画質プロセッサー「X1」を搭載していると画質関連の評価が少しずつ上がったりしています。

KJ-55X9300Cの評価が高くなっていますが、実際に視聴すると、音って大切だなと思ったので、音関連の項目が結構あるからです。

また、音関連の項目があるため、他の機種の評価が少し低くなっている感はあります。

逆に言うと、ホームシアターシステムを追加して音を強化すると、20点くらい上がる評価方法になりました。

ただ、評価点を見ていただけるとおり、オススメは、KJ-55X9300Cですね。

各機種のレビュー記事

液晶テレビなのに高音質!4KブラビアX9300Cシリーズのレビュー

4Kチューナー内蔵ブラビアX8500Cシリーズのレビュー

2015年2月28日発売「KDL-55W950B」の概要(W900Bシリーズとの違い)

高精細かつ色彩豊かで速い動きも滑らか!ブラビアW920Aシリーズ

KJ-55X9300C

55X9300C
mitsumori
ソニーストア価格399880円+税~
価格が変わっている可能性があります。
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KJ-55X9300Cの詳細・製品情報
KJ-55X9300Cのスペック表
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      2015/08/17

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