名古屋市のSONY販売店 カトーデンキのホームページへ

一枚板の美しさ。4K有機ELテレビ「A9Fシリーズ」レビュー【2018秋モデルブラビア】


2018年秋モデルブラビアの4K有機ELテレビ「A9Fシリーズ」のレビューです。
A9Fシリーズはソニーの4K有機ELのフラッグシップモデルになります。

有機ELテレビのA9Fシリーズと液晶テレビのZ9Fシリーズは「ブラビア MASTER Series」に位置付けられています。
早い話が世代で一番ということです。

ブラビア MASTER Seriesについては特集があるのでそちらも見てみてください。
MASTER Series | テレビ ブラビア | ソニー

A9Fシリーズは、映像やサウンドなど、テレビとしての機能性のすばらしさだけでなく、
ソニーならではの所有欲をくすぐる造形美がある製品です!

そのあたりを踏まえつつ、レビューしていきます。

ソニーストア「A9Fシリーズ」製品情報ページ

A9Fシリーズに搭載されている高画質機能

4K高画質プロセッサー「X1 Ultimate」


今どきのテレビは、テレビ自身がものすごく考えています。
入力された映像をそのまま映すのではなく、映像が圧縮される過程などで失われてしまった部分を再現、復元するために、さまざまな処理を行っているわけです。

入力された映像を分析、判定して、適切な加工を行っているのですが、
処理能力が遅ければ、分析の精度が低くなってしまい、複雑な処理はできません。

つまり、基礎体力のように大事な部分になるのが、高画質プロセッサーです。
パソコンでいうところのCPUと同じです。

A9Fシリーズに搭載されている高画質プロセッサーは「X1 Ultimate(エックスワン アルティメット)」になります。

A8Fシリーズなどに搭載されているX1 Extremeと比べて、リアルタイム処理能力が約2倍向上と、大幅に性能がアップしています。
司令塔の能力がアップすることで、全体が底上げされています。

4K高画質プロセッサー「X1 Ultimate」に進化し、増えた能力を紹介します。

X1シリーズは2015年の春モデルブラビア(X9400Cなど)からのプロセッサーですが、
X1 → X1 Extreme → X1 Ultimateという風に進化してきました。

余談ですが、アルティメットという名前から考えると、X1シリーズとしては最終進化になるのでしょうか??

オブジェクト型超解像

画面全体を高精細化するというよりも、被写体(オブジェクト)ごとに高精細化するようになりました。
被写体を個別に高精細化することで質感をよりリアルに再現しています。

また、それぞれの被写体を認識するようになったことで、後で紹介するHDRリマスターの効果もアップしました。

超解像エンジン「4K X-Reality PRO」搭載


「4K X-Reality PRO」は4K以下の解像度の映像を4K画質へアップコンバート(変換)してくれます。
フルHD以下から4Kへアップコンバートするデータベースと、4K映像を高精細化するデータベースが中に入っています。

A9Fシリーズの場合は、さらに「X1 Ultimate」との連携によって映像を分析し、データベースを参照することで、より細やかな映像に仕上げています。

フルHD以下の映像を4K映像にアップコンバートするとノイズが発生したり、輪郭がボヤっとしてしまう可能性があります。

データベースにはノイズを低減させたり、輪郭をしっかり描くための情報が入っているため、綺麗な映像を楽しめます。

HDR対応/HDRリマスター

HDR(ハイダイナミックレンジ)に対応しています。
HDRは通常の放送などで使われているSDR(スタンダードダイナミックレンジ)よりも広い範囲の輝度情報を扱うことができます。

より明るい色とより暗い色の情報に対応しているわけです。
明暗が適切に表示されると、その場に行って実際に見た時の立体感に近づきます。

SDRでは黒つぶれしてしまったり、白飛びしていた部分が、しっかりとデータとして残っているのがHDRです。

コントラストの表現力がある有機ELテレビのA9FシリーズはHDR映像を存分に楽しめる機種です。

HDRリマスター
HDR信号対応と言っても、現在、NETFLIXなどのVOD(インターネットビデオ配信サービス)を利用しないとHDR映像を見ることはなかなかできません。

ですが、A9FシリーズはHDRリマスターを搭載しています!
HDR映像ではない、テレビ放送やブルーレイの映像も、
高画質プロセッサーや内蔵されたデータベースの頑張りで、HDR相当のコントラストに引き上げてくれる機能です。

Super Bit Mapping 4K HDR(スーパービットマッピング 4K エイチディーアール)


Super Bit Mapping 4K HDRは、色と色の境を滑らかにする機能です。

例えば夕焼けの映像などで、太陽からの光が太陽を中心に筋状になってしまうことがあるのですが、
Super Bit Mapping 4K HDRは階調表現を14bitに高めることで、そういった現象を抑えてくれます。

具体的には地デジやブルーレイディスクが8bit。
HDRが10bitです。

HDRの10bitを超える14bitに変換するのでSuperなんです!

コラム1.どういうテレビが高画質なのか?

このサイトでは繰り返し主張していますが、家庭で使うテレビの解像度は4Kで十分です。

簡単に理由を書くと、人間の目の性能を考えた時、8Kはオーバースペックになってしまうからです。

8Kの性能を大雑把に書くと「100インチのテレビを約1mの距離で見たいならありかも」くらいになります。
2mより離れるなら4Kテレビとの違いは人間の目ではほぼわかりません。

そのため、テレビの進化は「解像度」から「色+コントラスト」へと変わりつつあります。

どのテレビが高画質なのかを判断するさいに「解像度の高いテレビが高画質!」というのはとてもわかりやすい指標だと思うのですが、
解像度だけではなく、高精細化の技術や色域の広さ、コントラストなど色に関する技術にも注目すると、一歩進んだテレビ選びができます。

今後ソニーからも8Kテレビが出る可能性は高いとは思いますが、有機ELにも力を入れていることから、解像度よりも色やコントラストを重視していこうという姿勢がうかがえます。

トリルミナスディスプレイで多くの色を再現


トリルミナスディスプレイにより、従来よりも使える色が増えています(広色域)。
例えば、一口に「赤」や「青」と言っても色々な「赤」や「青」がありますよね?

「トリルミナスディスプレイ」は色域が広い、つまり、使える色鉛筆の種類が多いので、より表現力があるわけです。

ピクセルコントラストブースター


有機ELテレビは真っ黒の表現は得意なのですが、輝度がとても高いシーンや部分には白色を足して明るくしていくため、明度の幅が狭まりコントラストが若干失われてしまいます。
より輝度が必要な明るい部屋よりも、暗い部屋のほうが色のコントラストがより鮮やかに表現できます。

つまり明るい部屋、明るいシーンが液晶テレビと比べると苦手だったのですが、ピクセルコントラストブースターは、苦手分野を補完する機能になります。

明るいシーンでも色の表現力が損なわれないように、色のコントラストをピクセル単位でブーストします。

コラム2.ソニー・ブラビアの色あいについて

ネット上の口コミに「ソニーの色は鮮やかすぎて(人工的なイメージ?)好きじゃない」という趣旨のコメントがあったりします。

「あーそうなんだ」と思ってから量販店などで実機を確認するさいに気を付けて欲しいのが、展示機のブラビアの画質モードです。

画質モードの設定が「ダイナミック」になっていると色味を強く感じることがあります。
「ダイナミック」は映像の輪郭やコントラストを際立たせる設定です。

「ダイナミック」が好きという人もいれば「シネマホーム」が好きという人もいます。
画質については個人の好みなので、どれが正解ということもありません。

ただ、画質モードによって、映像の雰囲気が大きく変わります。
つまり、画質モードの設定で、好みの画質を選択できるわけです。

「色味がちょっと・・・」と思ったときは、画質モードを変更してみると機種に対する印象が変わるかもしれません。

もちろん、他社メーカーのテレビにも同じことが言えるので「このメーカーの色はちょっと・・・」と感じたときは、試しに画質モードをいじってみてください。

性能が良いということは、設定できる幅も広いと言えます。
そういったことからも高性能のテレビを選ぶ価値はあると思います。

速い動きの映像にも対応する技術

twice-spead
テレビ放送の映像は静止画の連続でできており、パラパラ漫画と同じ原理で表示されています。

通常は1秒に60コマです。

A9Fシリーズでは、60コマの映像を補完する画像を新規に生成することで、1秒に120コマにします。

1秒間に120コマの映像によって、スポーツ番組などでも従来よりもなめらかな動きを実現しています。

これが「倍速駆動」です。

倍速駆動により、スポーツなどの速い動きはもちろん、アニメなど、もともとコマ数の少ない映像にも威力を発揮します。

A9Fシリーズに搭載されている高音質機能

有機ELテレビだからこそできる構造!アコースティック サーフェース オーディオプラス


ソニーの有機ELテレビは画面全体を振動させて音を出す「Acoustic Surface」という特殊な構造を採用しています。
音が出ているときに実際にテレビに触れてみるとちゃんと振動しています(もちろん見た目にはわかりません)。

テレビが振動して音を出すと聞くと、テレビボードと干渉するのではないかと思っていましたが、テレビボードとの接地面にはゴムがついており、テレビボードも一緒に振動して変な音を出すようなことはありません。

音量を最大近くまで上げたときに、もしかすると干渉する可能性はあるのかもしれませんが、ソニーストア名古屋1Fの展示機を見る限りは、雑音がするというようなことはなかったです。
堅い材質のテレビボードのほうが心配は少ないでしょう。

アコースティックサーフェースは「映像におけるサウンド」を意識したとてもいい仕組みです。

人物の声などは、とても自然に聞こえます。
というのも、映像内の動きに合わせて音が出てくる位置が調整されるからです。
例えば、画面左側のほうで男性がしゃべっているとしたら、音も画面左側から出るといった具合です。

中高音域の印象がとても良く、映像と音が一体化して迫力を生み出します。
低音に関しては背面スタンドにサブウーファーも搭載しており、音に厚みを持たせてくれます。

映画館ではスクリーンの真後ろにスピーカーがあるのと同じように、
映像から音が出てくるアコースティックサーフェースの構造は、映像への没入感を高めてくれます。

アコースティックサーフェースオーディオプラスになって進化したところ


A9Fシリーズでは、アコースティックサーフェースオーディオプラス(Acoustic Surface Audio+)ということで、正統進化しています。

振動するパーツであるアクチュエーターは左右に配置されていたものが、中央にも追加され3か所に。
また中央にあったサブウーファーが左右にひとつづつ配置されました。

アクチュエーターが3つとサブウーファーが2つで3.2chです。

振動を生み出すアクチュエーターにも改良がくわえられ、音圧が向上しています。


音源を画面にバランスよく配置することで、アコースティックサーフェースのメリットを生かし、立体的な音で画を引き立ててくれます。

センタースピーカーモードに対応!


前モデルのA1シリーズのレビュー記事で、次モデルに期待したいこととして書いたセンタースピーカーモードにA9Fシリーズが対応しました!

今までは、サラウンドシステムとアコースティックサーフェースを併用できなかったのですが、
A9Fシリーズはセンタースピーカーとして使用できるようになりました。

まさに個人向けの映画館ですね(笑)

自然な音に近づける「Clear Phase」


ソニーの高級オーディオ機器にも採用されている音響補正機能が「Clear Phase」です。

振幅特性のレベルを平滑化することで音の高低によって生まれる荒い部分を補正し、より自然な音を楽しめるという機能です。

音質劣化を少なくするデジタルアンプ「S-Master」 / バーチャルサラウンド「S-Force フロントサラウンド」


ソニーのウォークマンにも搭載されている小型のデジタルアンプ「S-Master」をテレビ用に最適化して搭載しています。

S-Masterはデジタル信号からアナログ信号へ変換するときのロスを軽減し、失われる情報量を限りなく少なくする役割を担っています。

S-Masterによって音質劣化をすることなく音を再現できます。

バーチャルサラウンド「S-Force フロントサラウンド」

マルチサラウンドスピーカーシステムをバーチャルにスピーカーで再現したのが「S-Force フロントサラウンド」です。

5.1ch入力信号はそのまま5.1chで出力して、立体的な音響空間を作り出すことができます。

声を聞き取りやすくする機能「ボイスズーム」


この機能で全体の音をそのままに人の声量を変更することができます。

周りの音が大きくて聞き取りづらかった声もこの機能で聞き取りやすくできるので、便利な機能です。

逆に声が大きすぎる場合は小さくすることも可能です。

例えばサッカー解説の松木さんの声を大きくしたり小さくしたりすることができます(笑)

ソニーストア「A9Fシリーズ」製品情報ページ

Android搭載


Androidを搭載しているため、各種のAndroid TV向けアプリが使用可能です。
VODサービスのアプリが多いです。

ちなみにAndroidのバージョンは8.0(Oreo)とほぼ最新のバージョンになります。

余談ですが、Androidはバージョンのコードネームにお菓子の名前を使っています。
カップケーキに始まり、ドーナッツやマシュマロ、ジェリービーンにキットカットなどなど。

従来のAndroid搭載ブラビアから起動時間短縮


Android非搭載のテレビと比較すると、Android搭載のテレビは起動に時間がかかっていましたが、
Android搭載の従来のブラビアと比較して、A9Fシリーズは本体の起動時間が約3分の1に短縮されました。

音声検索

テレビでAndroidを利用する上で欠かせないのが音声検索です。
リモコンで文字を打つのって、ものすごいまどろっこしいんですが、音声検索を使えば、文字を打たなくていいのでとても便利です。

音声検索というと、うまく認識してくれない印象を持っている方もいるかもしれませんが、最近はかなりの精度で正確に言葉を選んでくれます。

文字入力の手間はかなり省けます。
Youtubeで動画検索などをする場合は、音声検索を使ったほうが断然楽です。

お子さんがいらっしゃる方は、一緒に映画やアニメを視聴すれば、育児負担の軽減にもなるんじゃないかと思います。
音声検索さえ覚えてしまえば、お子さんが自分で好きな動画を探して視聴することも十分可能です。

それに、Youtubeの動画を見るにしてもスマホの小さい画面よりブラビアの大きい画面で見てくれた方が安心できる上に目にも優しいですよね。

ハンズフリーで音声検索できるように!

今までのブラビアは、リモコンのマイクボタンを押して話すことで検索などの操作を音声で行うことができました。
A9Fシリーズでは、テレビ本体にマイクが搭載されるようになったため、テレビに直接「OK Google, 〇〇して」と話すことで、Youtubeの動画を検索などできるようになりました。

今後もアップデートを予定していて、電源や音量のコントロールも音声でできるようになるようです。

チャンネルポン!リモコンから見たい番組をすぐに視聴できます


電源OFF時から見たいチャンネルボタンを押すと、電源をつけながらダイレクトに指定のチャンネルに移動できる便利な機能です。

ブラビアユーザーは何気なく使っている機能なので、違うメーカーのテレビを操作する機会があったときに「あれっ!?」となる機能ですね(笑)

無線LANも11acに対応

A9Fシリーズは一番通信速度が高速な11acという規格に対応しています。
4K映像はデータ量が大きいため、高速な通信環境を構築できる11acを利用したほうがより安定して視聴することができるわけです。

ただ、11acは比較的新しい無線規格(2013年ごろ登場)なので、家で使っている無線ルーターが対応しているかどうかは確認したほうが良いと思います。

無線規格の11acについてもっと知りたい方には、バッファローのページがわかりやすかったので、紹介しておきます。
次世代高速Wi-Fi規格「11ac」でできること | BUFFALO バッファロー

A9Fシリーズをオススメする理由!


A9Fシリーズは有機ELテレビ側のフラッグシップモデルです。

家族が集まるリビングに置いてももちろん良いのですが、A9Fシリーズは、オーディオルームや事務所、遊び場など、どちらかといえば大人の秘密基地のような場所に置きたい機種かなと思います。

家族が集まる場所に置くなら液晶テレビのZ9Fシリーズが良いと思います。

工芸品のように、うっとりするような造形美を持つA9Fシリーズは、しっかりと所有欲を満たしてくれます。
電源がついていない時でも、その部屋、その場において、存在感を示してくれます。

A9Fシリーズは有機ELの映像面と、アコースティックサーフェースのサウンド面がすでに組み合わさっている機種なので、
サラウンドシステムにこだわらないのであれば、1台で完結させたほうが見た目にもすっきりします。

そういったことからも、まだオーディオシステムまで予算が回らないという方にもA9Fシリーズはオススメできます。

A9Fシリーズはアコースティックサーフェースをセンタースピーカーとして使用することができるようになったため、サラウンド環境を構築しやすくなっています。
すでに構築済みのオーディオシステムがあれば、中央に配置すれば、すぐに映画館のような環境を整えることができます。
最高の環境を整えたいと考えているなら、A9Fシリーズはその一部として十分機能するはずです。

スタンドを使用する場合、サウンドバーは併用しないほうが良いと思います。
どうしてもサウンドバーと併用したい場合は、壁掛けを検討したほうが良いかもしれません。

壁掛けする際もケーブルを壁の中に通すなど、デザイン面でしっかりこだわりたい気持ちにさせてくれる機種ですね。

ソニーストア「A9Fシリーズ」製品情報ページ

ディスプレイサイズとラインナップ

A9Fシリーズは、55インチと65インチの2種類がラインナップされています。

55V型 KJ-55A9F

外形寸法(cm)幅×高さ×奥行[スタンド含む]:122.8 x 71.1 x 8.6[122.8 x 70.9 x 32.0]
質量(kg)[スタンド含む]:23.8[30.0]

>>CATO DENKI「KJ-55A9F」商品ページ

ソニーストア「KJ-55X8500D」の商品ページ

65V型 KJ-65A9F

外形寸法(cm)幅×高さ×奥行[スタンド含む]:144.9 x 83.5 x 8.6[144.9 x 83.2 x 32.0]
質量(kg)[スタンド含む]:27.2[35.6]

>>CATO DENKI「KJ-65A9F」商品ページ

ソニーストア「KJ-65A9F」の商品ページ

関連記事 有機ELテレビと液晶テレビで迷ったら

テレビ選びに役立つ!有機ELテレビと液晶テレビの違いについて

愛知・岐阜・三重でテレビの壁掛け工事やってます。

テレビの壁掛けは「空間」と「安全」への投資です。

cato_denki_official_logo

オシャレな空間を演出し、地震にも強くなる。
掃除もしやすい上に、小さいお子さんやペットがうっかり倒してしまう心配もありません。

一石二鳥にも一石三鳥にもなるのがテレビの壁掛けです。

カトーデンキはテレビの壁掛けをオススメしています。
東海三県にお住まいの場合は、カトーデンキにぜひご相談ください!

壁掛け工事の流れ料金表よくある質問などについては「詳細ページへ」からご覧ください。

   

 - ブラビアのラインアップ