フラッグシップモデル!4KブラビアX9400Cシリーズの特徴とレビュー
オーディオ機器に力を入れている人や、せっかく買うなら良いものを!と考えている方には、ぜひ検討してほしいのが、2015年春モデルブラビアのフラッグシップモデルのX9400Cシリーズです。
4K高画質プロセッサー「X1」を搭載したことで、今までの4K X-Reality ProやX-tended Dynamic Range Pro、トリルミナスディスプレイがより効果的に機能するようになりました。
4K高画質プロセッサーの「X1」は、司令塔みたいなものです。
X9400Cシリーズは、高画質なのはもちろん、液晶テレビなのにかなり高音質な機種になっています。
この点は、評価がかなり高かったX9200Bシリーズを継承していますね。
順々に解説していきたいと思います。
高画質機能
司令塔!4K高画質プロセッサー「X1」
4K X-Reality ProやX-tended Dynamic Range Pro、トリルミナスディスプレイといった高画質機能の効果を向上させるのが4K高画質プロセッサー「X1」です。
2015年春モデルブラビアから登場したパーツになります。
なので、現在搭載されている機種は、X9400Cシリーズ、X9300Cシリーズ、X8500Cシリーズの3シリーズになります。
4K高画質プロセッサー「X1」により、映像を分析する力がパワーアップしたことで、それぞれの機能がより効果的に動作するようになりました。
具体的にどう効果的なのかは、それぞれの項目で解説したいと思います。
4Kにアップスケーリングする高画質エンジン
ソニーの高画質エンジン「X-Reality PRO」を4Kテレビ用に改良した「4K X-Reality PRO」を搭載しています。
4K X-Reality PROはアルゴリズム処理の最適化や超解像技術により高画質を実現するソニー独自の機能です。
4K X-Reality PROの注目したい点は、4K画質ではない映像も4Kにアップスケーリングする点です。
例えば、フルハイビジョン(2K)画質の映像を、超解像技術により4K映像に変換してくれるということです。
X9400Cシリーズのように、大画面になればなるほど、4Kの効果が表れます。
また、4K高画質プロセッサー「X1」の効果で、従来よりも、アップコンバート後の映像を細い線で描けるようになりました。
フルHDの映像が今までより高精細な4K映像にアップコンバートされるわけです。
広色域を実現するトリルミナスディスプレイ
トリルミナスディスプレイが搭載されているX9400Cシリーズは通常のテレビよりも色域が広くなっています。
色域、つまり使える色が従来よりも多くなったことで、表現力豊かな映像を再現しています。
さらに、「X1」の力で、トリルミナスディスプレイの表示性能をより引き出すことができるようになりました。
このサイトでは繰り返し主張していますが、家庭用テレビの解像度は4Kでほぼ頭打ちになると思います。
85インチくらいの8Kテレビが家庭向けに発売される可能性は十分あると思いますが、一般家庭に普及するような代物ではないと考えられるからです。
そのため、テレビの進化は「解像度」から「色+コントラスト」へと変わりつつあります。
画質に関しては、色域の広さや、コントラストに関する技術に注目して、テレビを検討するのが良いと思います。
X-tended Dynamic Range Pro
X-tended Dynamic Range Proはコントラスト(対比)に関係する技術です。
明るい部分に電力を集中させて、明るさを強調することで、明るい部分と暗い部分のコントラストがはっきりします。
コントラストがはっきりすることで、リアルな黒が表現されます。
「黒」が正しく「黒」として投影されることが、テレビの画質に大きくかかわってきます。
というのも、適切な色を再現する際に「黒」が基準となっているからです。
X9400Cシリーズのように、明るい部分に電力を集中させたりすることができるのは、バックライトが、エッジ型LED部分駆動または直下型LED部分駆動だからです。
ちなみに、X9400Cシリーズは直下型LED部分駆動です。
バックライトは「直下型LED部分駆動」
シーンに応じて、バックライトの不要な発光を抑える事で、高コントラストを実現しています。
暗い部分は、バックライトを切ることで、黒を正確に表現することができるということです。
バックライトについては、別途記事をまとめたので、下記を参照してください。
参考記事
速い動きの映像にも対応する技術
液晶テレビの映像は静止画の連続でできており、パラパラ漫画と同じ原理で表示されています。
通常は1秒に60コマです。
X9400Cシリーズでは、60コマの映像を補完する画像を新規に生成することで、1秒に120コマにします。
1秒間に120コマの映像によって、スポーツ番組などでも従来よりもなめらかな動きを実現しています。
これが「倍速機能」です。
加えて、モーションフローXR480というバックライトのオンオフを制御する機能との組み合わせで、1秒間に480コマ相当を実現しています。
モーションフローXR480は、バックライトのオンオフによって、1コマの体感を4倍にする機能です。
倍速機能とモーションフローにより、スポーツなどの速い動きはもちろん、アニメなど、もともとコマ数の少ない映像にも威力を発揮します。
4Kチューナー内蔵
ようやく4Kチューナーが内蔵されました。
今までの機種は、4Kチューナーが内蔵されていないので、4K放送を受信するためには、別途4Kメディアプレーヤーなどが必要です。
スカパー4Kプレミアム放送を見るには、加入手続きをした後に送られてくるICカードを、背面に差すことで視聴できます。
手前がB-CASカード、奥がスカパーICカードの差し込み口です。
高音質を実現する技術
ハイレゾ対応
ハイレゾというのは、CD音源を上回る高音質な音源のことを指します。
X9400Cシリーズは96kHz/24bitに対応しています。
まだ、ハイレゾ音源を搭載したブルーレイディスクなどは少ないですが、テレビの平均寿命を考えると、将来的に普及していきそうなハイレゾに対応しているのは大きいと思います。
さらに、画質がフルHD→4Kにアップコンバートされたように、通常の放送の音もハイレゾ相当にアップコンバートする機能がX9400Cシリーズには備わっています。
それが、このDSEE HXという機能です。
ですが、いくら音データが良くなっても、スピーカーが良くないと、良い音は出ません。
スピーカーにもこだわっているのが、X9400Cシリーズなんです。
磁性流体スピーカーをはじめとする音へのこだわり
液晶テレビはサウンドが弱いと感じた経験がある方、または、そういう風に思っている方はいませんか?
業界で初めてテレビに「磁性流体スピーカー」を搭載した前のモデル「X9200Bシリーズ」を進化させたものになっているのがX9400Cシリーズのスピーカーです。
磁性流体スピーカーは、機械部分のダンパーの代わりに、NASAで開発された磁性流体という磁石に反応する液体を使ったスピーカーです。
磁性流体スピーカーの利点は、従来のスピーカーでダンパーに起因する、音のゆがみやひずみの原因となる2次音圧が全く発生しない仕組みを採用している点にあります。
そのため、中高域で伸びがあり、低音でも瞬発力のある音を聴く事ができます。
振動板にはグラスファイバーが使われています。
ここまで、まるでオーディオ機器を紹介しているような雰囲気すらありますが、KJ-75X9400Cは液晶テレビなんですよね(笑)
音にあまりこだわっていない人も、X9400Cシリーズの音を聴けば「音」と「迫力」がいかに関係しているか実感できると思います。
映像の迫力は、「高画質」と「高音質」が支えあうことで成り立っていると思います。
X9400Cシリーズによって、普段見ていた映像に対する印象が変わるかもしれません。
もっとも、磁性流体スピーカー自体は先にも紹介したように、X9200Bシリーズから搭載されていました。
今回、X9400Cシリーズは、ウーファーだけでなく、新たにサブウーファーにも磁性流体スピーカーを採用しています。
ハイレゾ音源に対応しただけでなく、ハイレゾを聴かせるためにスピーカーも進化しています。
他にも、ソニーの高級オーディオ機器の技術を生かした「Clear Phaseテクノロジー」を採用しています。
振幅特性を平均化したため、自然でクリアな音が聞こえます!
低重心のウェッジデザイン
ウェッジデザインは、くさび形のデザインのことです。
くさび形にすることで、重心が低くなり、スタンドの奥行を短くすることを可能にしています。
と言っても、地震対策として、テレビが倒れないように固定することをオススメします。
ソニーストア名古屋で撮影した写真です。
高画質・高音質を誇る4KブラビアのX9400Cシリーズですが、横から見ると薄いです。
本体の厚さは約11cm、スタンドの奥行は約33cmとなっています。
直下型LEDを搭載しているので、エッジ型LEDのX9300Cシリーズと比べると厚くなっています。
その影響もあって、正直なところ、真横から見たときはちょっと不細工な印象を受けます。
というのも、斜め前からの感じが良すぎるので、その落差もあるかもしれません(汗)
実際、テレビを斜めから見ることはあっても、真横から見ることは設置するときなどしかないので、問題ないですしね。
流線形が特徴的だったX9200Bシリーズとくらべると、直線なイメージはありますが、逆にシャープで鋭い感じがあって、斜め前からの見た目は、X9400Cシリーズのほうが好きです。
Android搭載
今までは、メニュー画面などはソニー独自のソフトで構築されていましたが、2015年春モデルから、Androidをベースにした機種が登場しました。
Androidが搭載されたことで、Android TVに対応したアプリをインストールすることができるのと、スマホ、タブレットとの連携機能が強化されました。
まだ、Android TV向けのアプリの数は、スマホ向けなどと比べると少ないですが、将来的に増えていくことが想定されます。
音声検索ができるタッチパッドリモコン
リモコンは、通常のリモコンと、タッチパッドリモコンの2種類が付属しています。
前のモデルと違うのは、タッチパッドリモコンにマイクが内蔵され、Androidの機能で音声検索ができるようになったことです。
音声検索というと、うまく認識してくれない印象を持っている方もいるかもしれませんが、自分が試したところ、かなりの精度で正確に言葉を選んでくれました。
文字入力の手間はかなり省けそうです。
無線LANも11acに対応
現行のブラビアはどの機種も無線LANを内蔵していますが、X9400Cシリーズは、一番通信速度が高速な11acという規格に対応した無線LANを内蔵しています。
将来、4K映像配信が普及した時に、データ量が大きい4K映像をより安定して視聴することができるわけです。
ただ、11acは比較的新しい無線規格(2013年ごろ登場)なので、家で使っている無線ルーターが対応しているかどうかは確認したほうが良いと思います。
無線規格の11acについてもっと知りたい方には、バッファローのページがわかりやすかったので、紹介しておきます。
次世代高速Wi-Fi規格「11ac」でできること | BUFFALO バッファロー
ディスプレイサイズとラインナップ
75V型 KJ-75X9400C
外形寸法(cm)
幅×高さ×奥行[スタンド含む]:192.9x99.1x11.0[192.9x104.1(スタンド内側時104.8)x32.2]
X9400Cシリーズをオススメする理由!
X9400Cシリーズは、2015年春モデルブラビアのフラッグシップモデルです。
直下型LEDと新しい4K高画質プロセッサー「X1」で、今まで以上の高画質を実現しています。
ちなみに、現行モデルで、直下型LEDを採用しているブラビアは、X9500Bシリーズと、このX9400Cシリーズだけになります。
4Kテレビの比較は「2015年春モデル4Kブラビアの比較」を参照してください。
デモに使われている風景の映像などを見ても、かなり精細で、ノイズも感じられないので、まるで写真を見ているような印象を受けます。
高画質なのはもちろんなのですが、やはりインパクトを受けたのは「音」です。
X9200Bシリーズを継承しつつ、サブウーファーも新たに磁性流体スピーカーを採用しています。
さらに、ハイレゾ対応とハイレゾ相当にアップコンバートするDSEE HXが搭載されています。
ソニーストア名古屋で音を聴いたのですが、音量をそれなりに大きくできた影響もあるかもしれませんが、音の余韻の感じや、サラウンド感がとても良かったです。
最大出力も合計で90Wなので、音量を大きくしても余裕があります。
映像は、画と音で出来ているので、画質だけでなく、音質をパワーアップすることでも、迫力・臨場感などがかなり増します。
久しぶりにテレビの買い替えを検討している方は、画質や音質に衝撃を覚えると思います。
結構ハードルを上げていますが、それぐらい言っても大丈夫なくらいKJ-75X9400Cはオススメできる機種です。
KJ-75X9400C
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ソニーストア価格:1000000円+税~ 価格が変わっている可能性があります。 現在の正確な価格はソニーストアで ご確認ください。 |
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KJ-75X9400Cの詳細・製品情報 | |
KJ-75X9400Cのスペック表 | |
カトーデンキのKJ-75X9400C商品ページへ |
X9400Cシリーズと一緒に検討したい機種
画面サイズが一回り小さくなったり、直下型LEDからエッジ型LED部分駆動になるなど、画質面でのグレードは落ちますが、音質面は同じ機種としてX9300Cシリーズもあります。
X9400Cシリーズと予算が合わない場合は、X9300Cシリーズを検討してみてください。
愛知・岐阜・三重でテレビの壁掛け工事やってます。
テレビの壁掛けは「空間」と「安全」への投資です。
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一石二鳥にも一石三鳥にもなるのがテレビの壁掛けです。
カトーデンキはテレビの壁掛けをオススメしています。
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壁掛け工事の流れや料金表、よくある質問などについては「詳細ページへ」からご覧ください。
2015/07/20