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テレビ選びに役立つ!有機ELテレビと液晶テレビの違いについて

ソニー・有機ELテレビ「A1シリーズ」

ソニー・液晶テレビ「X9500Eシリーズ」

今年ソニーから、有機ELテレビ「A1シリーズ」が発表になったので、今回は有機ELテレビと液晶テレビの違いとは何か?

「どっちの映像がキレイなのか?」「仕組みの何が違うの?」など、気になることは多くあると思います。

有機ELテレビが市場に多く登場しているので、これからのテレビ選びで「有機ELテレビと液晶テレビの違い」を知っておくと目的にあった選択がしやすくなるのではないでしょうか。

テレビ画面の表示形式に違いがある

有機ELテレビはテレビ画面自体の発光によって映像を映し出し、液晶テレビはテレビ画面に裏側からバックライトを当てて映像を映し出します。

それぞれの表示形式には、良い点・悪い点含めた「特徴」があるので、この表示形式が「自分の求めるテレビの視聴環境にマッチするのか?」ということが重要です。

液晶テレビの表示形式について

液晶テレビの表示形式では、「バックライト」でカラーフィルターを照らして映像を映し出します。

バックライトは基本的に、テレビ液晶の裏側からカラーフィルター全体を照らしていて、液晶パネルの開閉によって光量をコントロールしています。

極端な話では、映像でかなり明るく見せたい部分は液晶パネルを全開にし、逆に黒い部分では液晶パネルは全閉にしています。

有機ELテレビの表示形式について

有機ELテレビの表示形式では、「自発光」という点が挙げられます。

有機ELテレビでは、液晶テレビと大きく違って「バックライト」の存在が無くなります。

表示されている映像自体が発光しているというイメージです。

映像のピクセル単位で光量をコントロールできるので、明るい部分では光量を多くし、暗い部分では光量をまったく無くすことも出来ます。

液晶テレビ・有機ELテレビの特徴

それぞれの表示形式を見てきましたが、やはり大きく異なる形式なので特徴が変わってきます。

では、その表示形式が異なることでどういった事に影響するのか?

すごく気になることですよね?

それぞれの表示形式の持つ特徴を把握しておくと、今後の視聴環境をイメージしたときに「液晶テレビなのか?有機ELテレビなのか?」と迷ったときでも、最適な選択をしやすくなると思います。

液晶テレビの特徴

有機ELテレビと比較すると...

良いところ 悪いところ
画面の明るさが高い バックライトによる黒浮きが発生する
価格が安い(1インチを基準に) 応答速度が劣る
画面サイズが豊富にラインナップ -

液晶テレビは、バックライトによる映像表示ということで、画面全体の輝度は非常に高いことが強みになります。

例えば、太陽光が多く差し込む部屋であったりすると、テレビ自体の明るさが高いので見やすいと感じます。

明るさが高いので、視聴環境に柔軟に対応させることができて、映し出される映像もくっきりとした美しさを感じられます。

また有機ELテレビと比べて、液晶テレビの方が同じ画面サイズに対して価格が安価にお求めていただけることも重要な要素かもしれません。(2017年7月時点)

逆に、弱点を挙げるなら先ほどの「輝度の高さ」による「黒浮き」が避けられないことです。

液晶テレビは常にバックライトを照らしているので、周りを暗くして映画を見たりする場合に「黒」の表現力が著しく悪くなってしまいます。

「黒」部分のシャッターを頑張って閉じて光を遮断しているものの、周りからバックライトの光が漏れてしまうんです。

その結果、黒の部分がグレーっぽい表現になってしまうのが弱点として挙げられます。

応答速度については、有機ELテレビに劣ってはいますが、今では倍速機能が搭載されて映像の速い動きに対してはかなり開発が進んで、滑らかな動きを再現できるようになりました。

もともと液晶テレビの性格上で、動きの速い映像の表現は苦手でした。

2017年春モデルのブラビアでは、倍速駆動パネルとモーションフロー機能によって最高で8倍速相当の映像表現を可能にしたモデルが発売されています。

シリーズ名 搭載倍速駆動パネル レビュー記事
Z9Dシリーズ モーションフローXR480(8倍速相当) 「Z9Dシリーズ」レビュー記事
X9500Eシリーズ モーションフローXR480(8倍速相当) 「X9500Eシリーズ」レビュー記事
X9000Eシリーズ モーションフローXR480(8倍速相当) 「X9000Eシリーズ」レビュー記事
X8500Eシリーズ モーションフローXR240(4倍速相当) 「X8500Eシリーズ」レビュー記事

倍速駆動パネルによって、いわゆる「コマ数」を多くして滑らかな動きに対する表現力を高めています。

ソニーブラビアでは上記のモデルに倍速駆動パネルは搭載されています。

この倍速駆動パネルも昔に比べるとかなり高性能になっています。

液晶テレビは速い動きの表現に対して苦手でしたが、今ではほとんど体感できないほど性能は上がっていると言えます。

倍速駆動パネルは、特にスポーツ番組などで美しく表現するのに重宝される機能なので、ブラビアだけでなく液晶テレビのほとんどに搭載されています。

有機ELテレビの特徴

液晶テレビと比較すると...

良いところ 悪いところ
自発光する映像パネル(高コントラスト) 画面の明るさが低い
画面の薄型化 価格が高い(1インチを基準に)
視野角が広い 大画面モデルが多い(2017年7月現在)
応答速度が速い -

有機ELテレビは、「自発光」による映像表示と先ほど述べましたが、その映像表示では暗い中での映像表現力がとても美しくなります。

自発光している部分の明るさをそれぞれ独立して調節するので、液晶テレビで発生する黒浮きが発生しません。

黒の部分では、完全に明るさをオフにすることができるので、黒の表現はまさに「真っ黒」です。

黒以外の部分でも細かく明るさを調整して映像を映し出すので、映像のコントラストは有機ELテレビはとても美しく表現しています。

弱点としては、画面の明るさ(輝度)は液晶テレビと比べると低くなってしまうので、周りが明るい環境下では画面を暗く感じてしまいます。

逆に、部屋を暗くして見る映画では映像の美しさには真価を発揮してくれます。

応答速度については、先ほど液晶テレビでは倍速機能によって映像の動きを滑らかに表現していますと説明しましたが、コマ数などではなく映像を映し出すときの構造として有機ELテレビの場合は液晶テレビよりも速く表示が行えるということです。

応答速度が速いので残像も残らずに動きの速い映像でも滑らかに映し出しています。

有機ELテレビの特徴である「自発光」がこちらも影響しています。

あと大画面モデルが多いという点は強みでもあり、弱みでもあるかと個人的には思っています。

これは設置できる環境の話になってしまいますが、大画面モデルを置いても視聴距離を確保できない場所では有機ELテレビを選択すること自体ができないということにもなってしまいます。

しかし、設置できる環境が整ってさえいれば、大画面であるに越したことはないですから一長一短ですね。

液晶テレビと有機ELテレビ、どちらが良いのか?

よくある質問だと思いますが、一概にどちらが良いとは言いづらいのが本音です。

それはどちらも環境に合わせて選択することが良いと思うからです。

メーカーももちろん、それぞれの性能をいかして販売しています。

SONYからのコメントでは、

「有機ELテレビと液晶テレビは性能を比較するのではなく、ブラビアの選択肢を広げるために出しました」

と言っているように、上下関係を付けていないということが分かります。

まとめ

液晶テレビと有機ELテレビのどっちが良い?とよく聞くこともありますが、それぞれが違う点で良いところがあるので、一概に「〇〇が良い!」とは言えませんね。

映像の表示形式やディスプレイの驚異的な薄さなどで有機ELテレビに注目しがちですが、液晶テレビの画面の明るさは非常に魅力的ですし、価格も安価で選択しやすさは大きな感じます。

有機ELテレビでは、地上波放送を見るだけでなく部屋を暗くして映画鑑賞をするときなどに、液晶テレビで見ていた映像よりも高コントラストでワンランク上の美しさを感じることができます。

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      2018/11/07

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